経年劣化による雨漏りでは火災保険は使えない?詳しく解説

住宅の火災保険を使いたいと思っている方は多いでしょう。しかし、火災保険はすべての雨漏りに対して適用されるわけではありません。経年劣化による雨漏りは火災保険の対象外となる場合がほとんどです。
では、どのような雨漏りが火災保険の対象となるのでしょうか?また、経年劣化による雨漏りの原因と対策は何なのでしょうか?
この記事では、雨漏りと火災保険の関係について詳しく解説します。

そもそも雨漏りとはどういう状態?漏水、水漏れとは違う?

雨漏りとは、建物の外部から住宅内に雨水が侵入してしまうことを指します。雨漏りは、屋根や壁などの建物の構造部分に問題がある場合に起こります。雨漏りは、天井や壁紙のシミや剥がれ、カビや臭いの発生、電気設備のショートなど、住宅の快適性や安全性に大きな影響を与えます。

雨漏りと似たような言葉に、水漏れと漏水がありますが、これらは雨漏りとは異なる状態です。水漏れとは、水道やトイレなどの水を使用する設備から水が漏れ出ることを指します。水漏れは、水道管や蛇口、便器などの設備の故障や劣化によって起こります。水漏れは、水道代の増加や床や壁の損傷など、経済的な損失や住環境の悪化につながります。

漏水とは、配管や排水設備などの水を運ぶ部分に問題があって水が漏れ出ることを指します。漏水は、配管の破損や詰まり、接続部分の緩みなどによって起こります。漏水は、水漏れと同様に、水道代の増加や床や壁の損傷など、経済的な損失や住環境の悪化につながります。

雨漏りと水漏れは修理をする業者が異なる

雨漏りと水漏れは、それぞれ異なる原因と対策を持つため、修理をする業者も異なります。雨漏りは、建物の構造部分に関わる問題なので、雨漏り修理業者が専門です。雨漏り修理業者は、雨漏りの原因を特定し、屋根や壁などの補修や防水工事を行います。雨漏り修理業者は、一般的には建築業者や塗装業者などが兼業しています。

水漏れは、水を使用する設備に関わる問題なので、水道設備業者が専門です。水道設備業者は、水漏れの原因を特定し、水道管や蛇口、便器などの交換や修理を行います。水道設備業者は、一般的には水道工事業者や配管工事業者などが兼業しています。

火災保険を使えない経年劣化による雨漏りの例

火災保険は、住宅の火災や落雷などの自然災害による損害を補償するものです。しかし、火災保険は、経年劣化による雨漏りに対しては適用されません。経年劣化による雨漏りとは、建物の構造部分が時間の経過とともに劣化し、雨水が侵入するようになった場合を指します。
経年劣化による雨漏りは、住宅のメンテナンス不足や老朽化によるものとみなされ、火災保険の対象外となります。
以下に、火災保険を使えない経年劣化による雨漏りの例を挙げます。

火災保険を使えない経年劣化による雨漏りの例

火災保険は、住宅の火災や落雷などの自然災害による損害を補償するものです。しかし、火災保険は、経年劣化による雨漏りに対しては適用されません。
経年劣化による雨漏りとは、建物の構造部分が時間の経過とともに劣化し、雨水が侵入するようになった場合を指します。経年劣化による雨漏りは、住宅のメンテナンス不足や老朽化によるものとみなされ、火災保険の対象外となります。
以下に、火災保険を使えない経年劣化による雨漏りの例を挙げます。

コーキングの縮み・劣化から起こった雨漏り

コーキングとは、窓やドアなどの隙間を埋めるために使われる防水材のことです。コーキングは、紫外線や温度変化などの影響で縮んだり劣化したりします。
コーキングが縮んだり劣化したりすると、隙間から雨水が侵入する可能性があります。コーキングの縮み・劣化は、定期的な点検や補修が必要なものとみなされ、火災保険の対象外となります。

家の木材の腐食によって起こった雨漏り

家の木材とは、柱や梁などの構造材や、床や壁などの仕上げ材のことです。家の木材は、湿気や虫などの影響で腐食したり、腐朽したりします。
家の木材が腐食したり、腐朽したりすると、強度が低下し、雨水が侵入する可能性があります。
家の木材の腐食や腐朽は、定期的な防腐処理や交換が必要なものとみなされ、火災保険の対象外となります。

金属部分のさびから起こった雨漏り

金属部分とは、屋根やベランダなどの金属製の部分のことです。金属部分は、雨や風などの影響でさびたり、腐食したりします。
金属部分がさびたり、腐食したりすると、穴が開いたり、剥がれたりし、雨水が侵入する可能性があります。
金属部分のさびや腐食は、定期的な塗装や交換が必要なものとみなされ、火災保険の対象外となります。

防水シートの劣化によって起こった雨漏り

防水シートとは、屋根やベランダなどの防水層のことです。防水シートは、雨水や湿気を防ぐために重要な役割を果たします。防水シートは、紫外線や温度変化などの影響で劣化したり、破れたりします。
防水シートが劣化したり、破れたりすると、雨水が侵入する可能性があります。
防水シートの劣化や破損は、定期的な点検や補修が必要なものとみなされ、火災保険の対象外となります。

瓦や漆喰の経年劣化により起こった雨漏り

瓦や漆喰とは、屋根の材料の一種です。瓦や漆喰は、日本の伝統的な屋根の形を作るために使われます。瓦や漆喰は、雨や風などの影響で劣化したり、割れたりします。
瓦や漆喰が劣化したり、割れたりすると、雨水が侵入する可能性があります。瓦や漆喰の劣化や割れは、定期的な点検や補修が必要なものとみなされ、火災保険の対象外となります。

屋根瓦などを誤って破損し、それを放置したことにより起こった雨漏り

屋根瓦などを誤って破損し、それを放置したことにより起こった雨漏りとは、人為的なミスによって建物の構造部分が破損し、雨水が侵入するようになった場合を指します。
屋根瓦などを誤って破損し、それを放置したことにより起こった雨漏りは、住宅の管理不良によるものとみなされ、火災保険の対象外となります。
屋根瓦などを誤って破損した場合は、すぐに修理する必要があります。

火災保険を使える雨漏りは自然災害が原因であることが原則

火災保険を使える雨漏りとは、自然災害が原因で建物の構造部分が破損し、雨水が侵入するようになった場合を指します。自然災害とは、火災や落雷、風災、雹(ひょう)災、雪災などのことです。自然災害による雨漏りは、予見できない事故とみなされ、火災保険の対象となります。
以下に、火災保険を使える自然災害による雨漏りの例を挙げます。

火災保険を使える「風災」の例

風災とは、台風や竜巻などの強風によって建物が損傷することを指します。風災によって、屋根瓦が飛ばされたり、屋根がめくれたり、壁が壊れたりすることがあります。風災による雨漏りは、火災保険の基本的な補償内容に含まれます。
ただし、風速が一定以上であることが必要です。風速の基準は、火災保険の契約内容によって異なりますので、確認しておきましょう。

火災保険を使える「雹(ひょう)災」の例

雹(ひょう)災とは、雹(ひょう)が降って建物が損傷することを指します。雹(ひょう)は、雨粒が上空で凍ってできた氷の塊のことです。雹(ひょう)災によって、屋根や窓などがひび割れたり、穴が開いたりすることがあります。
雹(ひょう)災による雨漏りは、火災保険の基本的な補償内容に含まれます。ただし、雹(ひょう)の大きさが一定以上であることが必要です。雹(ひょう)の大きさの基準は、火災保険の契約内容によって異なりますので、確認しておきましょう。

火災保険を使える「雪災」の例

雪災とは、積雪や雪崩によって建物が損傷することを指します。雪災によって、屋根に雪が積もりすぎて屋根が崩れたり、雪崩が起きて壁が壊れたりすることがあります。雪災による雨漏りは、火災保険の基本的な補償内容に含まれます。
ただし、積雪量や雪崩の規模が一定以上であることが必要です。積雪量や雪崩の規模の基準は、火災保険の契約内容によって異なりますので、確認しておきましょう。

まとめ

この記事では、雨漏りと火災保険の関係について詳しく解説しました。雨漏りは、建物の外部から住宅内に雨水が侵入することで、住宅の快適性や安全性に大きな影響を与えます。雨漏りは、雨漏り修理業者や水道設備業者によって修理する必要があります。
火災保険は、自然災害が原因で起こった雨漏りに対して適用されますが、経年劣化による雨漏りに対しては適用されません。火災保険を使うためには、自然災害の種類や規模によって定められた基準を満たす必要があります。
火災保険の契約内容や補償内容は、各保険会社によって異なりますので、注意して確認しましょう。

Copyright © 全国ドローン災害対策連絡会