建築基準法1第12条点検とは?その定期点検項目も解説

建築基準法1第12条点検とは?その定期点検項目も解説建築物の安全性と耐久性を確保し、住民の安全を守るために、建築基準法第12条に基づく定期点検が行われます。この記事では、12条点検の概要と各点検項目について詳しく解説します。建物の敷地から内部、防火設備、建築設備、昇降機まで、点検対象は幅広く、安全性を確保するための徹底的な点検が行われます。また、12条点検を怠ることがもたらすリスクについても言及します。定期点検を適切に実施し、建物の安全性を確保し、住民の安心と快適な生活をサポートする重要性を理解しましょう。建築基準法第12条に基づく定期点検とは?建築基準法第12条に基づく定期点検は、建築物の安全性や耐久性を確保し、事故や災害を防ぐために行われる点検のことです。この点検は、建築物の特定建築物、建築設備、防火設備、昇降機等に対して実施され、建物の安全性を確認し、必要に応じて修繕や改修を行うためのプロセスです。建築物の寿命を延ばし、住民の安全を確保する重要な措置です。12条点検の検査項目一覧建築基準法第12条に基づく点検は、特定建築物に対する定期調査として行われます。この点検は、特定建築物の安全性と耐久性を確保し、住民の安全を守るためのものです。以下に、12条点検の主な検査項目とそれに関連する部位について詳しく解説します。特定建築物定期調査の点検項目、部位特定建築物の点検は、敷地から内部、屋根まで幅広い範囲で行われます。その中で、以下に示す部位と点検項目が含まれます。敷地及び地盤・ 地盤の沈下や浸食 ・ 敷地の周囲の通路や塀、擁壁の損傷屋上及び屋根・ 屋上面のひび割れや浸透 ・ 屋上周りの排水設備の機能確認 ・ 屋根の状態と機器、工作物の点検建築物の外部・基礎の劣化や損傷 ・木造の土台の腐食や崩れ ・外壁のひび割れや損傷建築物の外部・基礎の劣化や損傷 ・木造の土台の腐食や崩れ ・外壁のひび割れや損傷避難施設等・通路や廊下、出入口、屋上広場、階段の安全性建築物の内部・ 壁、床、天井の構造的な問題 ・ 照明装置の点検と機能確認その他・特殊な構造物の点検 ・避雷設備の機能確認 ・煙突の安全性確認これらの点検項目は、建物の安全性を確保し、住民の安心と快適な生活を支えるために欠かせません。建築設備定期検査の点検項目、部位建築設備の点検は、特定建築物内のさまざまな設備に関して行われます。以下に、建築設備の定期点検で対象となる主な点検項目と部位を示します。換気設備(防火ダンパー・換気設備を設けるべき調理室等の換気設備)・ 防火ダンパーの機能確認 ・ 調理室等の換気設備の点検排煙設備(法令に基づき設けられた排煙機、排煙口、給気口)・排煙機の作動確認 ・排煙口および給気口の状態確認照明装置、非常用照明(法令に基づき設けられた非常用の照明器具及びその予備電源等)・ 照明装置の点検と機能確認 ・ 非常用照明器具とその予備電源の点検給排水設備(飲料用の給水設備・排水設備)・飲料用の給水設備の点検 ・排水設備の点検防火設備定期検査の点検項目、部位特定建築物における防火設備は、火災時に人命を守り、建物の被害を最小限に抑える役割を果たします。防火設備の点検では、以下の点検項目と部位が対象となります。防火扉(防火扉・連動機構・総合的作動状況)・防火扉の開閉確認 ・連動機構の作動確認 ・防火扉の総合的な作動状況の点検防火シャッター(防火シャッター・連動機構・総合的作動状況)・防火シャッターの開閉確認 ・連動機構の作動確認 ・防火シャッターの総合的な作動状況の点検耐火クロススクリーン (耐火クロススクリーン・連動機構・総合的作動状況)・耐火クロススクリーンの開閉確認 ・連動機構の作動確認 ・耐火クロススクリーンの総合的な作動状況の点検ドレンチャー等(ドレンチャー等・連動機構・総合的作動状況)・ ドレンチャー等の作動確認 ・ 連動機構の点検 ・ ドレンチャー等の総合的な作動状況の点検これらの項目を定期的に点検し、防火設備の正常な作動を確保することが、火災の発生を防ぎ、建物内の安全を守るために重要です。昇降機等定期検査の点検項目、部位特定建築物における昇降機の正常な運行は、住民の日常生活に欠かせないものです。昇降機等の定期検査では、以下の点検項目と部位が対象となります。ロープ式エレベーター(共通・かご上)・ロープ式エレベーターの安全ブレーキの作動確認 ・ロープの磨耗や損傷の点検 ・エレベーターかご内外の点検 ・電動機や駆動装置の点検油圧式エレベーター(共通・かご上)・油圧式エレベーターの油圧系統の点検 ・エレベーターかご内外の点検 ・圧力計や弁の点検 ・シリンダーの状態点検段差解消機(駆動装置・最上階出し入れ口)・ 段差解消機の駆動装置の点検 ・最上階の出し入れ口の点検 ・センサーの作動確認 ・動作テストの実施昇降機の定期検査は、故障や事故を未然に防ぎ、住民の安全を確保するために欠かせない作業です。12条点検を怠った場合どうなる?建築基準法第12条に基づく定期点検を怠ると、建物の安全性が確保されない可能性が高まり、災害や事故のリスクが増加します。さらに、法律に違反することになり、罰則が課されることもあります。したがって、定期点検を怠らず、適切な修繕や改修を行うことが重要です。安全で快適な建物の維持に貢献します。まとめ建築基準法第12条に基づく定期点検は、建物の安全性と耐久性を確保するための重要なプロセスです。特定建築物や建築設備、防火設備、昇降機等に関する徹底的な点検が行われ、建物全体の安全性を確認します。これにより、事故や災害のリスクを最小限に抑え、住民の安全を守ります。また、12条点検を怠ることは建物の安全性を脅かすだけでなく、法律に違反することにもつながります。適切な定期点検を行い、必要な修繕や改修を実施することは、建物の安全性と住民の安心と快適な生活を守るために不可欠です。建物所有者や管理者は、12条点検の重要性を認識し、実施に取り組むべきです。Copyright © 全国ドローン災害対策連絡会