【災害名】

新潟県中越沖地震(にいがたけんちゅうえつおきじしん)

【時期】

2007年(平成19年)7月16日10時13分23秒

【概要】

新潟県中越沖地震(にいがたけんちゅうえつおきじしん)は、2007年(平成19年)7月16日10時13分23秒 (JST) に発生した、新潟県中越地方沖を震源とする地震である。 地震の規模を示すマグニチュード (M) は6.8、最大震度は6強。中越地方では2004年(平成16年)の新潟県中越地震以来のマグニチュード6以上および震度5弱以上を観測した地震となった。

【被害状況】

死者15名、負傷者2,346名、住家全壊1,331棟、半壊5,710棟、一部破損37,633棟、建物火災1件 新潟県 死者:15名(直接死11名、災害関連死4名) 重軽傷者:2,316名 住家全壊:1,331棟 住家半壊:5,710棟 住家一部損壊:37,277棟 非住家被害:31,590棟 長野県 重軽傷者:29名 住家一部損壊:356棟 富山県 軽傷者:1名 震度5弱以上を観測した気象庁の発表地点 震度6強 新潟県 長岡市小国町法坂・柏崎市中央町・柏崎市西山町池浦・刈羽村割町新田 長野県 飯綱町芋川 震度6弱 新潟県 上越市柿崎区柿崎・越市吉川区原之町・上越市三和区井ノ口・長岡市中之島・長岡市上岩井・長岡市山古志竹沢・柏崎市高柳町岡野町・小千谷市土川・出雲崎町米田・出雲崎町川西 震度5強 新潟県 上越市大手町・上越市五智・上越市安塚区安塚・上越市浦川原区釜淵・上越市牧区柳島・上越市大潟区土底浜・上越市頸城区百間町・上越市大島区岡・長岡市千手・長岡市浦・長岡市与板町与板・長岡市小島谷・三条市新堀・小千谷市城内・十日町市高山・十日町市千歳町・十日町市松代・南魚沼市六日町・燕市分水桜町 長野県 中野市豊津・飯山市飯山福寿町・信濃町柏原東裏・飯綱町牟礼 震度5弱 新潟県 上越市中ノ俣・上越市木田・上越市板倉区針・上越市清里区荒牧・上越市名立区名立大町・長岡市幸町・長岡市寺泊一里塚・長岡市寺泊上田町・三条市西裏館・加茂市幸町・十日町市水口沢・十日町市松之山・見附市昭和町・川口町川口・魚沼市堀之内・南魚沼市塩沢庁舎・燕市吉田日之出町・五泉市太田・弥彦村矢作・新潟西蒲区役所 長野県 長野市戸隠 石川県 輪島市鳳至町・珠洲市正院町・能登町宇出津 柏崎市で約4万2600戸が断水になるなど、新潟、長野両県で計6万戸以上が断水。 柏崎市、上越市、刈羽村、長岡市、三条市、燕市、加茂市、新潟市などで地震発生時に3万5344戸が停電。長野市北部などで地震直後の10時14分に約2万1200戸が停電。 長野県飯綱町では、町内の三水庁舎付近で道路が隆起し、水道管が破裂した。 海を隔てた石川県珠洲市で震度5弱を計測、見附島の岩肌も一部崩落が確認された。 福岡県西方沖地震や能登半島地震と同様に、日・祝日の午前に起きたため、自宅にいる人が少なかったりしたことで、(他の条件に比べて)被害は少なくなったとの見方もある。

【特記事項】

この地震については、発生当初から、新潟県中越地震や能登半島地震との関連性がマスメディアを通じて広く報じられた。 これら3つの地震は、断層のずれ方のタイプ(横ずれを伴う逆断層)、断層にかかっている圧力の方向(西北西-東南東方向の圧縮)、規模 (M6.8 – 6.9)、震源の深さ (11 – 17km)、地質学的な地震の分類(直下型地震)などがほぼ同じで、震源の距離も近い。 しかし、圧力の方向や深さは断層型の地震であればよくあるものであり、3つの地震は同じ断層で起きたものではないため、「独立した地震」として扱われている。