【災害名】

北海道胆振東部地震(ほっかいどういぶりとうぶじしん)

【時期】

2018年(平成30年)9月6日3時7分(日本時間)

【概要】

地震の規模はMj6.7、震源の深さは37 km(いずれも暫定値)。
最大震度は、震度階級でもっとも高い震度7で、北海道では初めて観測された。
気象庁は同日、この地震を「平成30年北海道胆振東部地震」と命名した。

【被害状況】


震度7
厚真町鹿沼
震度6強
厚真町京町・安平町早来北進・安平町追分柏が丘・むかわ町松風・むかわ町穂別
震度6弱
札幌東区元町・新千歳空港・日高地方日高町門別・平取町振内
震度5強
札幌北区太平・札幌北区篠路・札幌北区新琴似・札幌白石区北郷・札幌手稲区前田・江別市緑町・札幌清田区平岡・千歳市北栄・千歳市若草・千歳市支笏湖温泉・恵庭市京町・三笠市幸町・長沼町中央・苫小牧市旭町・平取町本町・新冠町北星町・新ひだか町静内山手町・新ひだか町静内御幸町
震度5弱
石狩市花川・石狩市聚富・石狩市花畔・新篠津村第47線・札幌豊平区月寒東・札幌西区琴似・札幌厚別区もみじ台・江別市高砂町・恵庭市漁平・北広島市共栄・函館市新浜町・岩見沢市栗沢町東本町・南幌町栄町・由仁町新光・栗山町松風・胆振伊達市大滝区本町・室蘭市寿町・苫小牧市末広町・登別市桜木町・白老町大町・白老町緑丘
※震度5弱以上が観測された気象庁の発表地点

震源に近い勇払郡厚真町では土砂崩れに巻き込まれた36人が死亡した。
特に吉野地区では多くの住宅が巻き込まれ、吉野地区の住民34人のうち19人が亡くなった。
厚真町、安平町、むかわ町では多くの住宅が倒壊した。
このほか、道央地域(石狩、胆振総合振興局管内)を中心に道路などの損壊が相次いだ。
札幌市清田区では、液状化現象が発生し道路が波打ち状に大きく損壊、住宅が傾いたりした。

【特記事項】

当初、震度速報では厚真町、むかわ町、日高町、平取町、新冠町の震度データが入電されず、安平町で観測した震度6強を最大震度として発表したが、その後の入電により震度7(計測震度6.5)を厚真町鹿沼で観測していたことが分かった。
震度7を観測したのは、2016年の熊本地震以来2年ぶり、観測史上6回目。
このほか、震度6強を厚真町京町、安平町、むかわ町で観測した。

また、気象庁の震度推計分布図によると、北海道安平町および千歳市で局地的に震度7相当の揺れがあったと推定されている。
このほかにも防災科学技術研究所の強震観測網によると、北海道安平町(発表震度6強)にある追分観測点で震度7相当の揺れ(計測震度6.7)を観測していたことが分かっている。
これらのデータを元にしたJ-RISQ地震速報による推定震度では、厚真町(発表震度7)、安平町(発表震度6強)、むかわ町(発表震度6強)、千歳市(発表震度6弱)では局地的に震度7相当の揺れがあったと推定されている。
また、日高町(発表震度6弱)、栗山町(発表震度6弱)、苫小牧市(発表震度5強)では局地的に震度6強を観測したと推定されている。ただしいずれも気象庁の震度発表対象ではないため、観測点の震度には反映されていない。
札幌市東区も当初はデータが入電されていなかったが、9月7日午後に震度6弱であることが確認された。
札幌市で震度6以上を観測するのは史上初である。