住宅の損害、破損、汚損に火災保険を使いたい人は、建物の劣化診断を定期的に行うことが重要です。建物の劣化診断とは、建物の構造や設備の状態を専門家にチェックしてもらうことで、劣化や不具合の有無や程度を把握することができます。

建物の劣化診断を行うことで、火災保険の適用範囲や補償額を確認したり、必要な補修や改修を計画したりすることができます。では、建物の劣化診断は築何年からやるべきなのでしょうか?また、劣化診断のポイントや方法、費用、メリットなどについても解説します。

建物の劣化診断は築何年からやるべき?

建物の劣化診断は、築年数に関係なく、定期的に行うことがおすすめです。しかし、特に重要なのは、アフターサービスの期限が切れる前です。
アフターサービスとは、建築会社や工務店が新築住宅に対して行う保証や点検のことで、一般的には築2年、築10年、築20年の3回行われます。

アフターサービスの期限が切れる前に劣化診断を行うことで、保証期間内に発見された不具合や欠陥に対して、建築会社や工務店に無償で修理や改善を求めることができます。
また、アフターサービスの期限が切れた後も、定期的に劣化診断を行うことで、建物の状態を把握し、必要な時に補修や改修を行うことができます。

主な劣化診断のポイントとは?

建物の劣化診断では、以下のようなポイントが重要です。

建物の劣化診断では、以下のようなポイントに注目します。

経年劣化診断とは、建物の構造や外壁などの主要部材の劣化や損傷の有無や程度を調べる診断です。経年劣化診断では、以下のような項目をチェックします。

・基礎のひび割れや沈下
・柱や梁の曲がりやねじれ
・外壁のひび割れや剥がれ
・屋根の傷みや浮き
・防水層の劣化や浸水
・窓やドアの隙間やガタつき

耐震診断

耐震診断とは、建物が地震に対して十分な耐力や耐久性を持っているかどうかを調べる診断です。耐震診断では、以下のような項目をチェックします。

・基礎の強度や接合部の状態
・柱や梁の断面積や配置
・壁の剛性や耐力壁の有無
・床や屋根の剛性や連結部の状態
・耐震補強や改修の必要性や方法

二次部材(天井・設備)診断

二次部材(天井・設備)診断とは、建物の内装や設備の劣化や不具合の有無や程度を調べる診断です。二次部材(天井・設備)診断では、以下のような項目をチェックします。

・天井のひび割れや垂れ
・壁紙やクロスのひび割れや剥がれ
・床や畳のへたりや傷み
・キッチンやトイレの水漏れや詰まり
・電気やガスの配線や配管の状態
・照明や換気扇の動作や消費電力

劣化診断やり方、方法ってどんなの?

建物の劣化診断には、以下のような方法があります。

目視・打診による診断

目視・打診による診断とは、専門家が目で見て、手で触って、ハンマーなどで叩いて、建物の劣化や不具合を確認する方法です。
目視・打診による診断は、最も一般的で簡単な方法ですが、表面的な劣化や不具合しか分かりません。また、専門家の経験や判断によって結果が異なる可能性があります。

赤外線による診断

赤外線による診断とは、赤外線カメラやサーモグラフィーを使って、建物の温度分布を測定する方法です。赤外線による診断は、目に見えない断熱性や防水性の劣化や不具合を発見することができます。
例えば、断熱材の劣化や欠損、防水層の浸水や剥離、結露やカビの発生などが分かります。

物性診断

物性診断とは、建物の材料の強度や品質を測定する方法です。物性診断は、非破壊検査と破壊検査に分かれます。非破壊検査とは、建物の材料を壊さずに測定する方法で、例えば、超音波やレーダーを使って、コンクリートの強度や鉄筋の位置や腐食を調べることができます。

破壊検査とは、建物の材料を一部切り取って測定する方法で、例えば、引っ張り試験や圧縮試験を行って、コンクリートや木材の強度や品質を調べることができます。

防水診断

防水診断には、以下のような方法があります。

・水圧試験:水を高圧で噴射して、防水層の浸水や剥離を確認する方法です。
・電気抵抗試験:電気を流して、防水層の抵抗値を測定する方法です。抵抗値が低いところは、水が入っている可能性が高いです。
・赤外線サーモグラフィー:赤外線カメラで、防水層の温度分布を測定する方法です。温度が高いところは、水が蒸発している可能性が高いです。

給水・配水管の診断

給水・配水管の診断とは、建物の水道管の劣化や不具合を調べる方法です。給水・配水管の診断には、以下のような方法があります。

・水圧試験:水道管に水を入れて、圧力を上げて、漏水や破裂を確認する方法です。
・音響試験:水道管に音を発生させて、聴音器で聞いて、漏水や詰まりの場所を特定する方法です。
・カメラ検査:水道管にカメラを入れて、内部の状態を映像で確認する方法です。

一般的な住宅の診断費用っていくらくらい?

建物の劣化診断の費用は、診断する範囲や方法、業者によって異なりますが、一般的な住宅の場合、以下のような目安があります。

経年劣化診断の料金

経年劣化診断の料金は、建物の床面積や構造によって異なりますが、一般的には、10万円~30万円程度です。ただし、物性診断や赤外線診断などの特殊な方法を使う場合は、別途費用がかかります。

耐震診断の料金

耐震診断の料金は、建物の床面積や構造、耐震基準によって異なりますが、一般的には、5万円~15万円程度です。ただし、耐震補強や改修の提案や設計を依頼する場合は、別途費用がかかります。

二次部材(天井・設備)診断の料金

二次部材(天井・設備)診断の料金は、診断する範囲や方法によって異なりますが、一般的には、3万円~10万円程度です。ただし、カメラ検査などの特殊な方法を使う場合は、別途費用がかかります。

劣化診断のメリットとは?

建物の劣化診断を行うことには、以下のようなメリットがあります。

劣化や不具合の早期発見

建物の劣化や不具合は、放置すると悪化して、建物の寿命を縮めたり、安全性や快適性を低下させたりします。劣化診断を行うことで、目に見えない劣化や不具合を早期に発見することができます。早期に発見すれば、修理や改修の費用や手間も少なくて済みます。

適切な箇所の補修

建物の劣化や不具合は、一部の箇所だけでなく、他の箇所にも影響を与えることがあります。劣化診断を行うことで、劣化や不具合の原因や影響範囲を正確に把握することができます。正確に把握すれば、必要な箇所だけを適切に補修することができます。無駄な補修や改修を避けることができます。

まとめ

建物の劣化診断とは、建物の構造や設備の状態を専門家にチェックしてもらうことで、劣化や不具合の有無や程度を把握することができるものです。

建物の劣化診断を行うことで、火災保険の適用範囲や補償額を確認したり、必要な補修や改修を計画したりすることができます。建物の劣化診断は、築年数に関係なく、定期的に行うことがおすすめです。特に重要なのは、アフターサービスの期限が切れる前です。

建物の劣化診断には、目視・打診による診断、赤外線による診断、物性診断、防水診断、給水・配水管の診断などの方法があります。建物の劣化診断の費用は、診断する範囲や方法、業者によって異なりますが、一般的な住宅の場合、10万円~30万円程度です。
建物の劣化診断を行うことには、劣化や不具合の早期発見や適切な箇所の補修などのメリットがあります。

Copyright © 全国ドローン災害対策連絡会