2013年10月 台風26号

【災害名】 平成25年台風第26号(へいせい25ねんたいふうだい26ごう) 【時期】 2013年10月11日~10月16日にかけて 【概要】 2013年10月11日3時にマリアナ諸島付近で台風26号が発生し、アジア名「ウィパー(Wipha)」と命名された。命名国はタイで、女性の名前に由来する。 また、フィリピン大気地球物理天文局はこの台風について、フィリピン名「ティーノ(Tino)」と命名している。 台風は勢力を強めながら日本の南海上を北西に進み、速度を速めながら北上を続けた。 気象庁は15日午後より、関東地方に接近・上陸する台風としては「10年に一度の強い勢力」として警戒を呼びかけた。 26号は大型で強い勢力のまま暴風域を伴って、16日の明け方に伊豆諸島北部を通過、午前中に房総半島東岸をかすめ、15時に三陸沖で温帯低気圧に変わった。温帯低気圧に変わった後も、北海道をはじめとした地域に影響をもたらした。 【被害状況】 東京都・宮城県・茨城県・栃木県・群馬県・千葉県・静岡県の7都県で合計86棟が全壊、61棟が半壊するという被害が出た。 そのほか、16都県で合計947棟の一部破損、4都県で合計1,884棟の床上浸水、11都県で合計4,258棟の床下浸水の被害があった。 東京都、千葉県、茨城県の14地点で、観測史上最大の24時間降水量を記録した。 特に伊豆大島では、北東-南西方向に伸びる線状降水帯が停滞したため、台風接近前の16日未明から1時間に100ミリ以上の猛烈な雨が数時間降り続き、24時間雨量が800ミリを超える記録的な大雨となった。 この大雨は、関東平野および房総半島から流れ込む冷たい空気と、東から流れ込む台風北側の温かく湿った空気がぶつかって前線が発生したことでもたらされた。 雨量の記録 1時間雨量 東京都大島町(伊豆大島):122.5ミリ(16日3時53分まで) 大島町内では東京都設置の雨量計でも90 - 110ミリの猛烈な雨が観測されている。 24時間雨量 東京都大島町(伊豆大島):824ミリ(16日8時20分まで) 暴風 最大瞬間風速 北海道襟裳岬:46.9m/s(16日12時11分) 千葉県銚子市:46.1m/s(16日8時19分) 宮城県江ノ島:45.5m/s(16日9時32分) 最大風速 北海道襟裳岬:34.9m/s(16日12時36分) 宮城県江ノ島:33.6m/s(16日9時49分) 千葉県銚子市:33.5m/s(16日8時25分) 降雪 台風から変化した温帯低気圧が太平洋を通過した関係で、北海道上空に強い寒気が流れ込み、道内173観測地点のうち74カ所で今季最低気温を観測、 旭川市や帯広市、釧路市では前年より1カ月以上早い初雪を観測し、帯広市では帯広測候所に記録が残る1961年以降最も早い積雪(1センチ未満)を記録、遠軽町白滝では17日0時現在、30センチの積雪となった。 【特記事項】 崖崩れや河川が氾濫危険水位に達する等により、青森県・埼玉県・千葉県の3県、15,677世帯・38,642人に避難指示が出された。 一方、土石流災害による死者が発生した伊豆大島・大島町では、16日2時49分、元町地区の住民から「家の中に泥が流れ込んできた」と警視庁大島警察署に通報があり、現場に赴いた署員が危険を感じたため、3時10分と同26分の2度にわたり町役場に電話、防災無線を流し、避難勧告するよう要請したが、

2013年7月~ 猛暑

【災害名】 2013年の猛暑(2013ねんのもうしょ) 【時期】 2013年(平成25年)7月~8月にかけて 【概要】 山梨県甲州市勝沼では9日に39.1℃、10日に39.2℃、11日に39.3℃、12日に39.1℃と4日連続で日最高気温39℃以上を、群馬県館林市で11日に日最高気温39.5℃を観測した。 また7月22日から25日頃にかけてと7月31日から8月3日にかけては佐賀県や宮崎県、高知県などで高温となった。 8月上旬後半から中旬に北日本から西日本にかけて気温が平年よりかなり高くなり、9日には高知県四万十市江川崎で39.3℃を観測。 高知県四万十市江川崎など同地点の相次ぐ記録的高温の観測については、太平洋高気圧の上から覆いかぶさるようにチベット高気圧が張り出して「2階建て構造」になっている高気圧の内部を吹き下りる空気の流れが強められ、地表付近で圧縮、加熱されて気温を押し上げていることに加え、山越えの乾いた熱い風が吹くフェーン現象が影響しているとの見解が示されている。 18日頃から23日にかけては九州で再び猛烈な暑さとなった。 20日には熊本県天草市牛深で、日最高気温が歴代九州1位タイとなる39.6℃を観測している。 22日には東海地方各地でも38~39℃の猛烈な暑さとなっている。 以降次第に暑さはおさまるが、10月9日に 新潟県糸魚川市で、歴代全国で最も遅い10月としては初めての猛暑日35.1℃を観測した。 月ごとの気温の平年との差は、6月は東日本で+0.9℃、西日本で+0.7℃、南西諸島で+0.9℃。7月は北日本で+1.3℃、西日本で+1.6℃、南西諸島で+0.3℃。 8月は東日本と西日本で+1.3℃、南西諸島は+0.8℃であった。 特に6月中旬の西日本での+2.8℃、7月上旬の北日本での+3.4℃、8月上旬の南西諸島の+1.4℃、8月中旬の北日本の+2.7℃、東日本の+2.4℃、西日本の+2.3℃はいずれも当時の旬別の歴代最高記録である。 なお、西日本では、夏の平均気温は+1.2℃と1946年の統計開始以来最も高かった。 この夏、全国のアメダス観測所927地点のうち125地点(タイ記録も含めると143地点)で日最高気温の記録を更新した。 【被害状況】 日最高気温 (40.0℃以上) 41.0℃ - 高知県四万十市江川崎 (全国歴代1位) 40.7℃ - 山梨県甲府市 (同5位) 40.5℃ - 山梨県甲州市勝沼 (同8位) ※順位は当時のもの。 月平均気温 (30.0℃以上)

2011年8月~ 台風12号

【災害名】 平成23年台風第12号(へいせい23ねんたいふうだい12ごう) 【時期】 2011年8月25日~9月5日にかけて 【概要】 2011年(平成23年)8月25日にマリアナ諸島付近で発生した、発生後徐々に発達しながら北上したが、亜熱帯高圧帯の気圧の尾根と太平洋高気圧によって進路を失い、小笠原諸島近海で停滞。一度西進した後、勢力を保ちながら再びゆっくりと北上し、四国地方へ上陸。 その後も速度を速めることなくほぼ真北へと進路を取り、岡山県・鳥取県を縦断し日本海へと抜けたのち温帯低気圧となった。 温帯低気圧になった後、日本海上でも偏西風による方向転換はなく北海道の西岸沖に向かっていき、北海道南東の海上から近づく台風13号も影響して伊達市で1日の降水量240.5ミリを記録するなど、東北・北海道に大雨を降らせた。 なお、当初の予報では、小笠原諸島からそのまま北上し、関東地方や東北地方の太平洋側を通過するものとみられていた。台風が大型で動きが遅かったため長時間にわたり周辺の非常に湿った空気が流れ込み、西日本から北日本にかけての広い範囲で大雨となった。 特に台風の中心から東側に位置した紀伊半島では総降水量が広い範囲で1,000mmを超え、奈良県上北山村にあるアメダスでは72時間雨量が1976年からの統計開始以来、国内の観測記録を大幅に上回る1,652.5mm、総降水量は1,808.5mmに達し、一部の地域では解析雨量が2,000mmを超えるなど記録的な大雨となり各地で甚大な被害をもたらした。 【被害状況】 全国で98人の死者・行方不明者が出た。これは平成の台風被害としては平成16年台風第23号と並び最悪のものである。他に、負傷者113人、住宅の全壊380棟、半壊3,159棟、一部破損466棟、床上浸水5,499棟、床下浸水16,592棟の被害が出た。和歌山県では災害関連死として6人が認められている。 土砂災害 9月1日、台風の接近に伴う大雨の影響で関東と紀伊半島を中心に被害が発生し、埼玉県本庄市・飯能市・小鹿野町で土砂崩れが発生した。2日には、三重県名張市においても発生した。4日午前0時過ぎには和歌山県田辺市伏菟野地区で土砂崩れが発生して住宅が全壊し、高校生ら5人が死亡した。 土砂に飲み込まれた対岸の集落(川からの高さが約10mの高台)では10月1日現在、5人が死亡し6人が行方不明となっている。田辺市内では熊野地区でも土石流が発生して民家1棟が流され、2人が死亡、1人が行方不明となった。 新宮市南檜杖では土砂崩れで4人が死亡した。 4日午前7時過ぎには、奈良県五條市の大塔町で大規模な土砂災害が発生した。清水地区で高さ180m、幅250mにわたって土砂が崩落し、増水した幅60mの天ノ川を乗り越えて対岸の宇井地区にせりあがり、川から約50mの高さまで達した。 紀伊半島で発生した大規模な土砂崩れについては、雨が地中深くまで浸透して岩盤の深い部分から大きく崩れる深層崩壊であると指摘されている。 他にも紀伊半島では土砂崩れによる道路の通行止めが多数発生し、世界遺産の熊野那智大社では裏山が崩れ、本殿の一部が土砂で埋まる被害が発生した。 河川の氾濫 9月3日、奈良県十津川村野尻地区では、川が土砂でせき止められ氾濫、村営住宅2棟が倒壊し2人が死亡、6人が行方不明となった。 同村長殿地区では、川の増水で家屋が流され全壊、2人が死亡、1人が行方不明になった。 天川村では増水した川に住宅2棟が流され、1人が死亡した。五條市大塔町宇井では、増水した川に民家数軒が流されるなどして、8人が死亡、3人が行方不明となった。 4日には、上流にあたる十津川村などに降り注いだ雨が熊野川に流れ込み、下流の和歌山県新宮市・三重県紀宝町などで氾濫した。新宮市熊野川町日足地区では、熊野川の増水により3人が死亡、熊野川行政局の庁舎3階近くまで浸水した。紀宝町浅里地区では広範囲にわたって水没し、1人が行方不明となった。 しかし、これらの被災地に向かう道路(国道168号など)が土砂災害や浸水などにより寸断された影響で、孤立した集落が多数確認された。十津川村は一時全村孤立した状態となった。 那智川でも河川の氾濫が発生し、那智勝浦町井関・市野々地区では川沿いにある集落の家が押し流され、多数の犠牲者が発生した。また、山体崩壊により、河川上で津波の特性を持つ段波が発生した。 岡山市では、笹ヶ瀬川や足守川で水位上昇により氾濫したため、市内全域の人口の3分の1にあたる23万8595人に避難勧告・指示が出た。さらに、姫路市でも市川が避難判断水位を超えたため9万9732人に避難勧告を発令した。 【特記事項】 8月30日17時から9月5日24 時までの総降水量は、紀伊半島を中心に広い範囲で 1000ミリを超え、奈良県上北山村上北山での総降水量が 1814.5 ミリとなるなど、多いところでは年降水量平年値の6割になった。

2011年4月 福島県浜通り地震

【災害名】 福島県浜通り地震(ふくしまけんはまどおりじしん) 【時期】 2011年(平成23年)4月11日17時16分 【概要】 福島県浜通りの北緯36度56.7分、東経140度40.3分、深さ約6kmを震源とする地震。規模は気象庁マグニチュードはMj7.0、モーメントマグニチュードは、アメリカ地質調査所ではMw6.6(W-phase)から6.7(CMT)、気象庁ではMw6.6(遠地)、6.7(CMT)、Mw6.8(近地)と解析されている。福島県浜通り・中通りと茨城県南部で最大震度6弱を観測した。この地震の発震機構は東北東 - 西南西方向に張力軸を持つ正断層型であり、地殻内で発生した地震(大陸プレート内地震)であるとされる。気象庁は東北地方太平洋沖地震の震源域で発生した余震であるとしたが、プレート境界域における海溝型地震であった東北地方太平洋沖地震とは、地震発生のメカニズムが異なる。東北地方太平洋沖地震の震源域における西南端部での発生ではあるが、大きな海溝型地震に誘発されて内陸部の断層がずれることで発生する誘発地震とみることもできる。茨城県北部や福島県浜通り地方では東北地方太平洋沖地震以前はほとんど地震活動はなかったが、3月11日以降活動が活発化した。この地震活動は大きく南北2つの領域で発生していた。南北2つの領域の間ではこれまで地震がほとんど発生していなかったが、4月11日の地震はこの間を埋める領域で発生した。気象庁は地震発生直後、茨城県沿岸に津波警報を発表し、宮城県・福島県と千葉県の九十九里・外房に津波注意報を出したが、震源域が主に陸域であったため、津波は観測されず、同日18時05分に全て解除した。なお、翌日14時07分には福島県中通りを震源とするマグニチュード6.4の地震が発生し、福島県浜通り(いわき市)・茨城県北部(北茨城市)で震度6弱の揺れを観測した。 【被害状況】 北は北海道野付郡別海町、西は鳥取県境港市で震度1を観測するなど、北海道から中国地方にかけて震度1以上の揺れを観測した。また、防災科学技術研究所が設置した強震観測網によれば北茨城市で震度6弱相当(計測震度5.8)の揺れを観測したほか、気象庁の推計(推計震度分布)でいわき市の一部で震度6強もしくは震度7相当の揺れがあったとみられている。 震度5弱以上を観測した気象庁の発表地点震度6弱福島県 いわき市錦町・古殿町松川新桑原・中島村滑津茨城県 鉾田市当間震度5強福島県 いわき市小名浜・いわき市三和町・浅川町浅川・平田村永田・棚倉町棚倉中居野・天栄村下松本・鏡石町不時沼・白河市新白河・白河市東茨城県 鉾田市鉾田・鉾田市汲上・かすみがうら市上土田・筑西市舟生・小美玉市上玉里・北茨城市磯原町・高萩市安良川・日立市助川小学校栃木県 那須町寺子震度5弱宮城県 蔵王町円田・岩沼市桜・涌谷町新町裏山形県 白鷹町荒砥・中山町長崎・山辺町緑ヶ丘・上山市河崎福島県 会津美里町新鶴庁舎・柳津町柳津・湯川村笈川・会津坂下町市中三番甲・猪苗代町千代田・西会津町登世島・双葉町新山・楢葉町北田・いわき市平四ツ波・本宮市本宮・福島伊達市霊山町・田村市大越町・田村市都路町・小野町中通・小野町小野新町・玉川村小高・石川町下泉・鮫川村赤坂中野・矢祭町東舘・棚倉町棚倉舘ヶ丘・矢吹町一本木・泉崎村泉崎・西郷村熊倉・二本松市油井・須賀川市八幡山・須賀川市長沼支所・白河市郭内・白河市八幡小路・白河市表郷・郡山市朝日・郡山市開成・郡山市湖南町茨城県 つくばみらい市加藤・常総市新石下・行方市山田・稲敷市役所・坂東市馬立・坂東市山・阿見町中央・つくば市天王台・つくば市研究学園・石岡市柿岡・石岡市石岡・石岡市八郷・土浦市常名・土浦市下高津・土浦市藤沢・小美玉市小川・小美玉市堅倉・城里町石塚・城里町阿波山・那珂市福田・那珂市瓜連・常陸大宮市北町・常陸大宮市野口・大子町池田・茨城町小堤・ひたちなか市南神敷台・ひたちなか市東石川・笠間市中央・高萩市本町・日立市役所・日立市十王町友部・水戸市千波町・水戸市中央栃木県 下野市小金井・芳賀町祖母井・宇都宮市白沢町・大田原市本町・大田原市湯津上埼玉県 春日部市金崎・春日部市谷原新田新潟県 阿賀野市岡山町福島県中通り地震福島県浜通り地震の翌日である、2011年4月12日の午後2時7分ごろには、福島県中通りの深さ15kmを震源とする、マグニチュード6.4の地震が発生し、福島県と茨城県で震度6弱の強い揺れを観測した。前述の通り、この地震は、前日に浜通りで起きた地震(マグニチュード7.0)とは違い、逆断層型の地震であった。震度5弱以上を観測した地点は以下の通り。震度5弱以上が観測された気象庁の発表地点震度6弱福島県 いわき市三和町・いわき市錦町茨城県 北茨城市磯原町震度5強福島県 浅川町浅川・古殿町松川新桑原・いわき市小名浜茨城県 高萩市本町震度5弱福島県 郡山市開成・白河市新白河・白河市東・須賀川市八幡山・天栄村下松本・中島村滑津・石川町下泉・平田村永田・田村市都路町・いわき市平四ツ波・楢葉町北田茨城県 日立市助川小学校・日立市役所・日立市十王町友部・高萩市安良川・ひたちなか市南神敷台・那珂市福田・小美玉市上玉里・鉾田市当間なお、気象庁の推計震度分布図によれば、いわき市の一部では、震度6強や震度7を観測したとみられる。この地震で、1人が負傷した。 【特記事項】 震動による顕著な家屋被害は無く地表地震断層の直上の建物では最大変位80cmの変位による変形や傾斜などが発生したほか、土砂崩れが発生するなどして、高校生などを含む4人が死亡し、負傷者を10人出した。また、翌日14時07分に発生した地震においても、負傷者を1人出した。

2011年3月 長野県北部地震(栄村大震災)

【災害名】 2011年(平成23年)の長野県北部地震(ながのけんほくぶじしん) 【時期】 2011年3月12日3月12日3時59分 【概要】 発震機構は、北西 - 南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、地殻内の浅い大陸プレート内地震。3月12日9時までの余震分布域は、本震を中心として北北東方向 - 南南西方向に約17kmの距離と深さ4kmから10kmの地域に集中している。 十日町断層帯と信濃川断層帯の中間に位置する地域での変位が大きく、既知の活断層の活動ではない。 なお、断層の方向を正断層と考える研究もある。 また、4月12日には3月12日の震央から南に20km離れた地点でM5.6、震源の深さ0km、最大震度5弱の地震が発生した。この地震の発震機構解は北北西-南南東圧縮の横ずれ断層型で別の断層の活動と考えられる。 【被害状況】 北は秋田県仙北市、西は兵庫県西宮市で震度1を観測するなど、東北地方から近畿地方にかけて震度4 - 震度1の揺れを観測した。また、気象庁の推計震度分布図によると、長野県と新潟県の県境において、比較的広い範囲で震度7相当の揺れがあったとみられている。 長野県栄村の被害総額(住宅を除く)、55億円。新潟県の公共土木施設の被害額、37億円。 死者は栄村で3名、いずれも地震後の避難生活中の災害関連死と認定されている。怪我人は新潟県内31名、長野県内15名、ただし軽傷。 秋山地区を除く栄村全域(804世帯2042人)に避難指示(村の総人口の90%)、一時約1700名余が避難。 秋山地区(秋山郷)で道路寸断により約300名が一時孤立した。 地震動により雪崩が誘発され、33棟が全壊、152棟が半壊。 栄村のほぼ全域で断水したが、3月19日までに復旧。ただし、森地区の「森簡易水道」は水源地での土砂崩落により、復旧は絶望的。 中条川上流部・東入沢川沿で山崩れによる河道閉塞と土石流が発生。 大巻川流域で全層雪崩・斜面崩壊 3箇所。 各地の震度 震度5弱以上以上の揺れを観測した地域は以下の通り。 震度6強 長野県 栄村北信 震度6弱 新潟県 十日町市上山 十日町市松之山 十日町市松代 津南町下船渡 震度5強 群馬県 中之条町小雨 新潟県 上越市三和区井ノ口 十日町市水口沢 震度5弱 新潟県 上越市安塚区安塚 上越市牧区柳島 上越市頸城区百間町 上越市清里区荒牧 上越市大島区岡 長岡市小国町法坂 長岡市山古志竹沢 柏崎市高柳町岡野町 十日町市高山 十日町市千歳町 出雲崎町米田 湯沢町神立 刈羽村割町新田 南魚沼市六日町

2011年3月 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)

【災害名】 東北地方太平洋沖地震(とうほくちほうたいへいようおきじしん) 【時期】 2011年(平成23年)3月11日14時46分 【概要】 この地震は、2011年3月11日14時46分18.1秒、牡鹿半島の東南東約130 kmの太平洋(三陸沖)の海底(北緯38度06.2分、東経142度51.6分)、深さ約24 kmを震源として発生した。 太平洋プレートと北アメリカプレートの境界域(日本海溝付近)における海溝型地震で、震源域は岩手県沖から茨城県沖にかけての南北約500 km、東西約200 km、およそ10万平方キロの広範囲にわたった。 地震の規模を示すマグニチュードはMw9.0 - 9.1で、大正関東地震(1923年)のMj7.9, Mw8.2を上回る日本観測史上最大であるとともに、世界でもスマトラ島沖地震(2004年)以来の規模で、1900年以降でも4番目に大きな超巨大地震であった。 地震によって大規模な津波が発生した。最大で海岸から6 km内陸まで浸水、岩手県三陸南部、宮城県、福島県浜通り北部では津波の高さが8 - 9 mに達し、明治三陸地震(1896年)の津波を上回る最大溯上高40.1 m(岩手県大船渡市)を記録するなど、震源域に近い東北地方の太平洋岸では、その急峻な地形もあいまって高い津波が甚大な被害をもたらした。津波は関東地方の太平洋岸でも被害をもたらしたほか、環太平洋地域を中心に世界の海岸に達した。 また、宮城県北部で最大震度7、岩手県から千葉県にかけて震度6弱以上を観測するなど広範囲で強い揺れとなり、関東地方の埋立地で大規模な液状化現象が発生した。 一方東北太平洋岸では、地盤沈下により浸水被害が長期的に続いている。余震も過去例に無いペースで発生したうえ、通常の余震域外でも地震活動が活発化している。 津波、液状化、建造物倒壊など、東北の岩手県、宮城県、福島県の3県、関東の茨城県、千葉県の2県を中心とした被害は大きく、この地震による死者・行方不明者計約1万8,500人の大半は東北の3県が占めた。 また、発電施設被害による大規模停電や一連の震災により、日本全国および世界に経済的な二次被害がもたらされた。 一方、地震と津波を要因とする人災により福島第一原子力発電所事故が発生し、10万人を超える被災者が屋内退避や警戒区域外への避難を余儀なくされた。 警戒区域外でも、放射性物質漏れによる汚染が起きているほか、日本の原子力発電所の再稼働問題、電力危機なども発生した。 【被害状況】 「東日本大震災」と命名された本地震による日本国内の被害は、地震そのものによる被害に加えて津波・火災・液状化現象・福島第一原子力発電所事故・大規模停電など多岐に渡り、1都9県が災害救助法の適用を受けた。 警察庁発表による死者および届出があった行方不明者の数は合わせて1万8,434人で、津波被害を受けた東北地方の太平洋沿岸を中心に関東地方や北海道でも死傷者が出る事態となっている。 震度6弱以上が観測された気象庁の発表地点 震度7 宮城県 栗原市築館 震度6強 宮城県 涌谷町新町・栗原市若柳・栗原市高清水・栗原市一迫・登米市米山町・登米市南方町・宮城美里町木間塚・大崎市古川三日町・大崎市古川北町・大崎市鹿島台・大崎市田尻・名取市増田・蔵王町円田・宮城川崎町前川・山元町浅生原・仙台宮城野区苦竹・石巻市桃生町・塩竈市旭町

2009年8月 駿河湾地震

【災害名】 駿河湾地震(するがわんじしん) 【時期】 2009年(平成21年)8月11日5時7分 【概要】 静岡県御前崎の北東35km沖の駿河湾の深さ23kmの地点を震源とし、気象庁マグニチュード(M)は6.5、モーメントマグニチュード(Mw)は6.3。圧縮軸は北北東-南南西(NNE - SSW)方向の横ずれ成分を持つ逆断層型で、フィリピン海プレート内部で発生した地震である。静岡県伊豆市、焼津市、牧之原市、御前崎市では震度6弱を記録した。焼津港、御前崎港では津波を観測した。国土地理院の観測結果によると、この地震によって、焼津市は西へ2センチメートル、藤枝市は西北西へ1センチメートル移動した。 【被害状況】 駿河湾地震による人的被害は1都4県と比較的広範囲にわたって発生しており、死者1名、負傷者319名を記録した。静岡市駿河区では、地震により積まれた書籍が崩れ、それに埋もれて窒息死した女性が発見された。揺れが激しかった焼津市や牧之原市では、骨折などで被災者が重傷を負う被害が発生した。震度5弱以上を観測した気象庁の発表地点震度6弱静岡県 御前崎市御前崎・牧之原市相良・牧之原市静波・焼津市宗高・伊豆市市山震度5強静岡県 静岡菊川市赤土・静岡菊川市堀之内・牧之原市鬼女新田・袋井市浅名・静岡清水区庵原町・静岡葵区駒形通・静岡駿河区曲金・富士宮市野中・焼津市東小川・焼津市本町・伊豆の国市田京・伊豆の国市長岡・西伊豆町仁科・松崎町江奈・松崎町宮内・東伊豆町奈良本震度5弱長野県 泰阜村役場静岡県 静岡葵区峰山・静岡葵区追手町県庁・静岡葵区追手町市役所・掛川市西大渕・掛川市三俣・袋井市新屋・御前崎市池新田・磐田市福田・吉田町住吉・藤枝市岡部町岡部・島田市中央町・島田市川根町家山・島田市金谷代官町・長泉町中土狩・沼津市戸田・伊豆の国市四日町・函南町平井・南伊豆町入間・南伊豆町下賀茂・河津町田中・下田市中・下田市東本郷・東伊豆町稲取北は宮城県栗原市、山形県酒田市、西は島根県大田市、広島県呉市で震度1-2を観測するなど、東北地方から中国地方、四国地方にかけて震度1以上の揺れを観測した。また、駿河湾に面している市町村で唯一富士市だけが震度4と遠く離れた東京都並みに低い揺れであった。なお、富士市の内陸に位置する富士宮市は震度5強であった。今回の地震は揺れの激しさに加え発生時刻が早朝だったため、家具の倒壊により就寝中の住民が死傷すると懸念されたが、死傷者数は比較的少ないとされている。一例として、岩手・宮城内陸地震で震度6弱を記録した被災地と、今回震度6弱を記録した焼津市を比較すると、人口1万人あたりの負傷者数は4分の1程度にとどまっている。この理由について、静岡県では家具の固定化率が63%に達していたため死傷者が少なかったと指摘されている。駿河湾地震により、住宅6棟が半壊、8,672棟が一部破損した。しかし、最大震度6弱を記録するなど比較的強い揺れが観測されたにもかかわらず、全壊した家屋はゼロだった。家屋での被害が少なかった1つの理由として、耐震対策が徹底されていた点が指摘されている。 【特記事項】 その後の地震活動としては2011年8月1日23時58分頃に、駿河湾でM6.2の地震が発生した。2009年の地震と同様に沈み込むフィリピン海プレート内部で発生した地震とみられる。震源の深さは約20km、震央は北緯34.7度、東経138.6度で、2009年の地震より伊豆半島寄りの比較的近い場所に位置していた。この地震により静岡県東伊豆町奈良本、焼津市本町、静岡市駿河区曲金で震度5弱を観測した。気象庁はこの地震と2009年の地震、あるいは2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震との関連について「はっきりとした関連は見られない」としている。また東海地震との関連については、気象庁は「地震の種類が異なり、東海地域における地殻変動を観測しているひずみ計にも異常がないことから、想定される東海地震と直接の関係はなく直ちに結びつくものではない」とし、東京大学名誉教授・東海地震判定会会長の阿部勝征は「想定される東海地震震源域より東側で起きており、地震の規模からも東海地震と直接の関係はないだろう」としている。

2008年7月 岩手県沿岸北部地震

【災害名】 岩手県沿岸北部地震(いわてけんえんがんほくぶじしん) 【時期】 2008年7月24日午前0時26分 【概要】 岩手県洋野町において当初最大震度6強を発表し後に6弱に訂正され、東北地方の太平洋側で震度6弱から5弱、日本海側で最大で震度4の強い揺れを観測した。その後の10月29日、気象庁は洋野町に設置した震度計に数ミリの隙間があったことから、洋野町大野の震度を「震度6強」から「不明」に訂正すると発表し、この地震の最大震度は青森県八戸市、五戸町、階上町、岩手県野田村などで観測した震度6弱となった。被害の特徴として、同じ規模の地震と比較して、建物被害が少ないことが挙げられる。 【被害状況】 消防庁のまとめによると、死者1名、負傷者211名、住家の全壊1棟、一部損壊379棟、火災2件となっている(2009年1月13日現在)。岩手県、青森県を中心に、北海道から千葉県までの8道県で被害が出た。各地の震度震度6弱青森県 八戸市、五戸町、階上町岩手県 野田村震度5強青森県 東北町、南部町、東通村岩手県 宮古市、久慈市、山田町、普代村、洋野町種市、大船渡市、釜石市、大槌町、二戸市、一戸町、八幡平市、軽米町、北上市、一関市、平泉町、奥州市宮城県 気仙沼市、涌谷町、栗原市、美里町、大崎市、石巻市震度5弱青森県 十和田市、三沢市、野辺地町、七戸町、おいらせ町岩手県 岩泉町、田野畑村、川井村、陸前高田市、住田町、盛岡市、葛巻町、滝沢村、九戸村、矢巾町、紫波町、花巻市、遠野市、金ケ崎町、藤沢町宮城県 色麻町、登米市、南三陸町、岩沼市、亘理町、東松島市震度4北海道 函館市、様似町、浦幌町、広尾町、釧路市、標津町、別海町青森県 平内町、つがる市、外ヶ浜町、藤崎町、田舎館村、六戸町、横浜町、六ヶ所村、三戸町、田子町 新郷村、むつ市、大間町、佐井村岩手県  雫石町 岩手町 西和賀町宮城県 加美町 本吉町 名取市 角田市 蔵王町 大河原町 村田町 柴田町 川崎町 丸森町 山元町 仙台市青葉区 仙台市宮城野区 仙台市若林区 仙台市太白区 仙台市泉区 塩竈市 利府町 大和町 大郷町 大衡村 女川町秋田県 井川町 秋田市 由利本荘市 大館市 鹿角市 小坂町 横手市 湯沢市 美郷町 大仙市山形県 鶴岡市 酒田市 最上町 村山市 中山町福島県 福島市 須賀川市 二本松市 桑折町 国見町 川俣町 玉川村 古殿町 田村市 伊達市 本宮市 いわき市 相馬市 楢葉町 富岡町 大熊町 双葉町 浪江町 葛尾村 新地町 南相馬市茨城県 日立市 常陸太田市地震発生が深夜であったため、被害情報が錯綜した。一部の報道特番では、死者数十人・家屋倒壊数百棟というような情報が流れた。後に、これは内閣府の被害想定情報がそのまま報道されたことがわかり、訂正した。青森県、岩手県、宮城県を中心に、建物の天井落下、窓ガラスの破損、停電、断水、落石による道路の通行止め、列車の運休などの被害が報告されており、負傷者も出た。被害の傾向として、家具の転倒などによる被害が見られなかった一方、避難時に転倒するなどして負傷した例が多かったことが挙げられる。この原因として、揺れが長かったこと、深夜の発生であったことなどが指摘されている。被害が少なかったのは、観測された地震波のうち最も強い波は周期1秒~0.1秒と短く、木造家屋などが壊れやすい周期ではなかったことが主因だと考えられている。そのため、震度6強で想定される被害よりもはるかに少ない被害ですんだ。また、一帯は13年前に三陸はるか沖地震を始め、過去に何度か災害に遭遇していることにより、住民の防災意識が総じて高く、それに対応するため堅牢な住宅が多いことも被害が少なかった一因として挙げられている。 【特記事項】 その後気象庁は、震度6強を観測した地点の住民に聞き取り調査を行った。その結果、「(揺れている最中は)這って歩くこともできなかった」という住民が多くいたため、洋野町をはじめ、震度6弱以上を観測した6地点の地震計に問題はないと発表した。だが、2つある洋野町の地震計のうち1つがずれている可能性があるとして、臨時の地震計を設置した。ちなみに、「揺れている最中は這って歩くことができない」揺れは、震度7に匹敵する強い揺れである(震度6強は「這わないと動けない」ほどの揺れになる)。しかし、震度6強を観測した洋野町大野からわずか70メートルしか離れていない臨時の地震計とデータを比較したところ、平均で計測震度1.6の誤差が出ていたことがわかり、震度速報などに利用するには適切でないと判断し、洋野町大野の震度を「震度6強」から「不明」とし、またこの地震計の情報を利用しないこととなった。気象庁の設置環境認定では、Bランク(初動対応の判断に利用する即時の震度情報で発表するには、問題のない設置環境と判断される)だった。今後、全国の震度計の設置環境の見直しが重要視されている。

2008年6月 岩手・宮城内陸地震

【災害名】 岩手・宮城内陸地震(いわて・みやぎないりくじしん) 【時期】 2008年(平成20年)6月14日午前8時43分 【概要】 岩手・宮城内陸地震(いわて・みやぎないりくじしん)は、2008年(平成20年)6月14日午前8時43分(JST)頃に岩手県内陸南部(仙台市の北約90km、東京の北北東約390km)で発生した、マグニチュード7.2 の大地震。岩手県奥州市と宮城県栗原市において最大震度6強を観測し、被害もこの2市を中心に発生した。被害の特徴として、同じ規模の地震と比較して、建物被害が少なく土砂災害が多いことが挙げられる。 【被害状況】 この地震により17名が死亡、6名が行方不明となり、負傷者は426名であった。広範囲にわたり揺れが感じられ、震度3以上を観測した地域は宮城県、岩手県、秋田県、山形県、福島県、青森県、栃木県、茨城県、新潟県、千葉県、埼玉県、東京都、北海道、神奈川県、群馬県である。震度5弱以上が観測された気象庁の発表地点震度6強岩手県 奥州市衣川区宮城県 栗原市一迫震度6弱岩手県 奥州市胆沢区宮城県 栗原市栗駒・栗原市築館・栗原市高清水・栗原市鶯沢・栗原市金成・栗原市志波姫・栗原市花山・大崎市古川三日町・大崎市鳴子・大崎市古川北町・大崎市田尻震度5強秋田県 湯沢市川連町・東成瀬村椿川・東成瀬村田子内岩手県 北上市二子町・一関市山目・金ケ崎町西根・平泉町平泉・奥州市水沢大鐘町・奥州市江刺・奥州市前沢宮城県 宮城加美町宮城・涌谷町新町裏・栗原市若柳・登米市迫町・登米市南方町・宮城美里町北浦・宮城美里町木間塚・大崎市松山・大崎市岩出山・名取市増田・仙台宮城野区苦竹・仙台若林区遠見塚・利府町利府震度5弱 秋田県 横手市安田柳堤地内・横手市中央町・横手市増田町増田・横手市平鹿町浅舞・横手市大森町・横手市十文字町・横手市山内土渕・横手市大雄・湯沢市沖鶴・湯沢市横堀・湯沢市皆瀬・羽後町西馬音内・秋田美郷町秋田・大仙市大曲花園町・大仙市高梨岩手県 北上市柳原町・遠野市宮守町・一関市舞川・一関市花泉町・一関市千厩町・一関市室根町・藤沢町藤沢・西和賀町川尻・奥州市水沢佐倉河宮城県 宮城加美町小野田・宮城加美町宮崎・色麻町四竈・栗原市瀬峰・登米市中田町・登米市米山町・大崎市三本木・大崎市鹿島台・仙台空港・角田市角田・岩沼市桜・蔵王町円田・大河原町新南・宮城川崎町前川・仙台青葉区大倉・仙台青葉区作並・仙台青葉区雨宮・仙台宮城野区五輪・仙台泉区将監・石巻市前谷地・石巻市桃生町・大衡村大衡山形県 最上町向町福島県 新地町谷地小屋震源の浅い内陸直下型地震の被害の傾向として、建物の倒壊などによる被害が少なく、栗駒山周辺をはじめとした山体崩壊や土砂崩れ、河道閉塞が多かった。この地震では震度5強以上が広範囲で観測されたが、0.5 秒以下の極短周期成分の震動が卓越し、建物の大きな被害を引き起こすとされる 1-2 秒の震動成分が小さかった事が、大きな震度の割に建物被害の少かった原因と考えられている。 【特記事項】 この地震を発生させた断層は、地震発生当時には存在が確認されていなかったが、詳細な調査を行った結果、余震域東縁で断続的な約20kmの地震地表断層の出現を確認した。多くの地表断層は西側上がりの上下変位と東西短縮の変位で、最大変位量は50cm程度であった。人工衛星による合成開口レーダー(SAR) 画像の解析によると、岩手県奥州市胆沢区付近から、宮城県栗原市西北部の花山周辺に至る北北東-南南東方向の長さ約30km、幅約10kmの帯状の地域に断続的に地殻変動の集中を示す状態が見いだされた。断層の全ての区間が一回で一様に活動した地震では無く、最初は深いところで滑り数日かけて表層部が余効的に動いたと解析されている。

2008年5月 茨城県沖地震

【災害名】 茨城県沖地震(いばらきけんおきじしん) 【時期】 2008年(平成20年)5月8日1時45分 【概要】 2008年(平成20年)5月8日1時45分に北緯36度13.7分、東経141度36.5分で発生した地震。 震源の深さ約51km、地震の規模はマグニチュード (Mj) 7.0、モーメントマグニチュード (Mw) 6.9。 茨城県水戸市・栃木県茂木町で震度5弱を観測した。 また前震活動が活発で5月7日夕方ごろからM4から M5の地震が発生し、直前の1時2分には、北緯36.23度・東経 141.95度でM6.4、震源の深さ約60km、1時16分にはM6.3、震源の深さ18 kmの地震が発生している。 ともに、プレート間地震。2つのアスペリティのうち前震で東側の領域、本震で西側の領域が破壊されたとみられる。 【被害状況】 負傷者6人 震度4以上を観測した市町村 震度5弱 茨城県 水戸市 栃木県 茂木町 震度4 宮城県 栗原市 登米市 美里町 大崎市 角田市 岩沼市 蔵王町 大河原町 丸森町 石巻市